2021/03/14 18:29


桃の節句も過ぎ、風の匂いや日差しに春らしさを感じられる頃になりました。
皆さまいかがお過ごしですか?

以前のブログで、コーヒー(出し殻)で猫マスクを染め替えした話をご紹介しましたが
今回は、また別の染め替えアイディアをご紹介したいと思います。

現在発売中の『簡単!おうちで藍染』のキットを使用した
染め替えの例もありますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね!

今回も、インタビュー形式でお届けいたします♪

目 次


・玉ねぎの皮で色鮮やかな黄色に

・おうちで藍染!色々なアレンジを楽しもう

・染料店で手に入る材料で、ほんのりピンクに


――お久しぶりです。今回は3種類あるんですね !


はい!ちょっと張り切ってしまいました。

実は、以前のブログを読んで下さったお客様から
「ブログを参考に、私も染め替えしています」というお便りがあったと聞いて…
嬉しくてつい…。まず、何からご紹介しましょうか?

ーーそうですね。前回のように、身の回りにあるものを使ってできるのは、
この玉ねぎの皮でしょうか?


そうですね。玉ねぎの皮染は結構有名なので「やったことはないけど、聞いたことはある」
という人もいらっしゃるかもしれませんが…
普段は捨てている皮も、集めれば鮮やかな黄色が染められるんですよ。 



刺子のマスクを染めてみました。


※煮染め後、放置冷却(雪に埋めてみました)





ーー わあ!裏まで濃い黄色ですね!


分量としては、染めたいものと同程度の量(重さ)の皮が必要なんですが、
マスク1枚が大体10g弱ぐらいなので、最低10gは皮があれば・・・
ただ、たくさんあったほうが、染まりは良いです。

――玉ねぎは出番の多い野菜ですし、集めるのが大変な方はまわりにご協力いただいてもいいですね。


・・・実は私もまわりの方に皮を提供いただいて、集まったもので染めました(笑) 

あっ!注意事項としましては、染める時は必ず手袋をしたほうがいいです!
じゃないと、こんな大変なことになりますので…


素手で作業してしまい、手がまっ黄色になりました




ーー次に、この青いマスクについて教えていただけますか?


はい、これは水野染工場(日比谷オクロジ店・旭川店・BASEショップ)や書店等で、
現在★絶賛発売中★の『簡単!おうちで藍染』(出版:宝島社)を使って染めたマスクになります。

白地のマスクを染め替えました。



ーー白地のマスクに、グラデーションや柄を入れたんですね!


はい。柄は「割り箸」や「ペットボトル」「輪ゴム」や「糸」を使ってつけました。

この藍染のMook本には、染液を1リットル作ることが出来る材料が付録されていますので、
薄手のTシャツや巾着はもちろん
マスクのような小さな物を染めるのにも、ちょうどいいんです。



グラデーションのマスク。長く染液につけた部分が、濃く染まります。



柄のマスク。輪ゴムや糸で縛った部分が、染まらずに白く残ります。


ーー工夫次第で、柄は無限に考えられそうですね!


そうですね。これはまだまだ、一例に過ぎませんので。
輪ゴムや糸をはずした時に、どんな柄が出てくるのか…計算どおりにならない面白さもあります。
ぜひ、お時間のある時に、おうちで色々と楽しんでいただきたいですね。


※補足


現在BASEで販売中の藍染マスクは、あらかじめ藍染した布を裁断し、裏生地をつけてマスクにしていますが
こちらでご紹介した染め替えは、すでに形になったもの(白地のマスク)を後から染めている形になりますので
マスクの内側にも藍染の液がつきます。(下の写真参照)



直接肌に触れるのが気になる方や、色が安定しないうち(使い始めの、洗った際にまだ青い水が出る状態の時)は、
マスクカバーとしてお使いいただくことをおすすめいたします。


不織布マスクの上から、藍染マスクをしています。





ーーそれでは最後にこちら! ウサギのマスクがピンク!?になっていますね。


はい♪ 雪が残る北海道ですが、一足先に春を感じたかったので……ピンクに染め替えしてみました。



染め替え ビフォー&アフター



ーー春でピンクはわかるのですが、なぜウサギを選んだのでしょう?


日本ではあまり馴染みのないイベントだと思うのですが、イースター(復活祭・2021年は4月4日)という
イベントがあって…それにウサギが出てくるんですよね。


(イースターバニーと言うらしいです)

ちょっとそのイベントを意識してみたのと、
ウサギは「豊穣」や「繁栄」のシンボルなので、春の縁起物をつける感覚で……。
あと、ピンクベージュにしたら肌なじみも良さそうだったので、やってみました。


ーーなるほど!たしかに、チークを入れたように、血色がよく見えますね!(良すぎ?)
ちなみにどうやって染めたのですか?



こちらは、「蘇芳」という染色材料を使用したのですが、

以前、染体験が出来る「染工房1907※」が浅草にあった頃に
そちらのスタッフさんから材料を分けていただいて。
大事にとってあったので、それをこの機会に使用してみました。

※「染工房1907」は、グループ会社の「染の安坊」浅草本店の横にあった施設です。
※2020年8月に浅草での営業を終了しました。



ーーそうなんですね。色変えをしたマスクはお友達や親子で、色違いでつけても楽しいですね。


はい。ちなみに、工房にいたスタッフさん達は、今は「水野染工場日比谷OKUROJI店」で、
藍染をして活躍されているんですが、みなさん素敵な人達ばかりです。

前述の、『簡単!おうちで藍染』についている冊子にも
インタビュー記事が載っていますので、ぜひ読んでほしいですね。


ーースタッフさんとも、ぜひお会いしてみたくなりました。今日はありがとうございました。


ありがとうございました。



いかがでしたか?

春は出会いと別れの季節ともいいますが、
染め替えることで、見慣れたマスクの新たな表情に出会い、
新鮮な気持ちで春をスタートしていただけましたら幸いです 。